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七人の侍 その6 ☆ あさもりのりひこ No.82


 今から60年前の1954年4月26日,1本の映画が公開されました。

 その映画は「七人の侍」,監督は黒澤明。


 剣の達人久蔵を演じたのは宮口精二。

 それまでは優しいお父さんのような役が多かったようですが,剣の上達だけにすべてをかけているニヒルな剣豪がピッタリでした。


 雨が降って,村人の訓練も休みで,部屋で退屈な菊千代(三船敏郎)が「女はいねぇのか」とつぶやきます。

 それを聞いて,禁欲的な久蔵は「一汗かいてくる」と言って,雨の中を山へ行き,剣の練習をします。

 そこで,村娘の志乃(津島恵子)と勝四郎(木村功)を見かけてふたりが恋仲であることを知ります。


 七人の侍は,腹一杯めしを喰わせるという条件で野武士との戦いを請け負っています。

 しかし,村は貧しいので村人は米を喰えずに粟や稗を食べています。

 勝四郎は,志乃に握り飯を食べるように渡しますが,志乃は子どもを野武士に殺された老婆に握り飯をあげます。

 この場面を久蔵が見ています。


 その後,勝四郎が,握り飯を志乃に渡すために,ご飯を残そうとします。

 すると,久蔵が「お前は喰え。今日はオレが残す」と言ってご飯を残します。

 その久蔵の言葉がきっかけで,勝四郎が老婆に握り飯をあげていたことがほかの侍たちも知ることになります。

 しかし,久蔵は,なぜそのことを知ったのかを言いません。

 それを話すと,勝四郎と志乃の関係もわかってしまうからです。

 勝四郎が,久蔵に,どうして言わないのか聞こうとします。

 すると,久蔵は,ひとこと,こう言うのです。


 「言ってほしいのか」


 かっこいいですよね。