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プロボクシング受難の時代 ☆ あさもりのりひこ №129

現在,日本人の男子世界チャンピオンはつぎの9人である。

 

IBF ミニマム級     高山勝成

WBOミニマム級     田中恒成

WBAライトフライ級   田口良一

WBAフライ級      井岡一翔

WBAスーパーフライ級  河野公平

WBOスーパーフライ級  井上尚弥

WBCバンタム級     山中慎介

WBAスーパーフェザー級 内山高志

WBCスーパーフェザー級 三浦隆司

 

世界王者がたくさんいる。

ミニマム級とスーパーフライ級とスーパーフェザー級はそれぞれ世界王者が2人いる。

また,WBAWBCIBFWBOという主要4団体のすべてに日本人の世界王者が存在する。

これはボクシング界が活況を呈していて喜ばしいことなのだろうか?

 

最初,プロボクシングに階級はなかった。

いわば,無差別級だった。

 

しかし,それでは体格の差が激しいので,「重い」クラスと「軽い」クラスの2つに分かれた。

 重い「ヘビー」級と軽い「ライト」級である。

 

その後,さらに階級は細分化されて,フライ,バンタム,フェザー,ライト,ウエルター,ミドル,ライトヘビー,ヘビーの8つの階級が生まれた。

フライ級は50.8キロ以下,ヘビー級は79.38キロ以上であった。

 

その後,それぞれの階級の間に「ジュニア」クラスができた。

現在では「ジュニア」と呼ばずに「スーパー」と呼んでいる。

たとえば,フライ級とバンタム級の間のクラスは,ジュニアバンタム級と呼ばれていたが,今はスーパーフライ級という。

 

現在は,ミニマム,ライトフライ,フライ,スーパーフライ,バンタム,スーパーバンタム,フェザー,スーパーフェザー,ライト,スーパーライト,ウエルター,スーパーウエルター,ミドル,スーパーミドル,ライトヘビー,クルーザー,ヘビーの17の階級がある。

 

 階級が8階級から17階級に倍増したせいで,複数階級を制覇することが容易になった。

 

 階級が17あるということは,世界チャンピオンが17人いることになる。

 世界チャンピオンが8人から17人に倍増したことになるが,まだ,これは許せる。

 

もっと深刻な問題は,認定団体が複数になったことだ。

 

 もともと認定団体は,世界ボクシング協会(WBA)ひとつだった。

 当然,世界チャンピオンは1人である。

 

その後,世界ボクシング協会(WBA)から世界ボクシング評議会(WBC)が分裂した。

そして,国際ボクシング連盟(IBF),世界ボクシング機構(WBO)が設立された。

 

現在は,主要団体がWBAWBCIBFWBOと4つ存在する。

ということは,世界チャンピオンが各クラスに4人いることになる。

挙げ句の果てに,「スーパーチャンピオン」や「暫定王者」まで認める団体まである。

 

世界チャンピオンというのは,そのクラスで一番強い,ということである。

世界最強の称号だ。

世界で一番強いボクサーが4人もいたのでは,それは「世界で一番強いボクサー」ではない。

 

世界チャンピオンの称号が付いてタイトルマッチになれば,興行は儲かる。

しかし,世界チャンピオンが乱立することで,強いボクサー同士の対戦が減って,プロボクシングの醍醐味は失われる。

 

 認定団体が複数存在することが,プロボクシングの魅力を決定的に損なっている。