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能「敦盛」を観る ☆ あさもりのりひこ No.239

能「敦盛」はつぎのような話である。

 

源平の戦いの緒戦に疲れた源氏の武将熊谷直実は、出家して法名蓮生と名乗った。秋八月、蓮生はかつて一ノ谷の戦いで討った平敦盛の菩提を弔うために摂津国須磨の浦へ赴いた際、笛の音が聞え、草刈男らに出会う。蓮生が男らに誰が笛を吹いていたのかと尋ねると、男らの一人が笛にまつわる因縁について語り、十念を授けて欲しいと言う。蓮生が理由を質すと、その男は敦盛の化身である事をほのめかして姿を消す。夜、蓮生が読経していると敦盛の霊が現れて平家一門の栄枯盛衰を語り、平家最後の宴を懐かしんで中之舞を舞い、一ノ谷合戦での討ち死にの模様を再現して見せる。そしてやっと敵である直実に巡り会えたと仇を討とうとするが、すでに出家して蓮生となって弔いにつとめる直実はもはや敵ではないと悟り、極楽浄土では共に同じ蓮に生まれる身になろうと言い残して敦盛の霊は姿を消す(Wikipedia)。

 

ちなみに、十念(じゅうねん)とは、「南無阿弥陀仏」を十回称える作法のひとつ(Wikipedia)。

 

 

2016年5月29日(日)、地下鉄谷町線の中崎町駅で降りて、大阪能楽会館まで歩く。

大阪能楽会館で開催される下川正謡会大会を観る。

下川正謡会大会は、下川宜長さんのお弟子さんたちが日頃練習された芸能を発表する会である。

午前10時から午後5時30分ころまで、仕舞、連吟、独吟、舞囃子、能楽が、休みなくぶっ続けで上演される。

 

受付で住所と名前を書くと、お昼ご飯とお菓子が渡される。

お昼ご飯は、二等辺三角形の大きめのおにぎりのような形をしたご飯で、おかずになるふりかけ状のものがまぶしてあって、小さな梅干しまで付いている。

お菓子は、小ぶりの紅白のお饅頭である。

予約不要、入場無料のうえ、お昼ご飯とお菓子までいただいた。

演目が始まると「休憩」というものがまったくないので、演目の最中にこっそりとロビーへ出て、ご飯と饅頭をむさぼり喰う。

 

能舞台で、笛、鼓、太鼓が生で演奏される。

仕舞と舞囃子は、扇子を広げて始まり、扇子を閉じて終わる。

演目の初めと終わりに演者が一礼することはしない。

大会の最初に挨拶はないし、終わりにも挨拶はない。

とにかく、アナウンスというものがまったくないのである。

ぴりり、と引き締まった7時間30分であった。

 

締めの演目は能「敦盛」である。

能を観るのは2回目である。

はじめて観た能は「安宅」で、場所は大淀町であった。

そのとき、能の前に講演をしたのが内田樹さんである。

今回は、「敦盛」を内田樹さん、「蓮生」を安田登さんが演じた。

しずしず・・・きりり・・・しずしず・・・

 

敦盛が降りてきたような舞台であった。