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利用しやすい裁判所 ☆ あさもりのりひこ No.402

『最高裁は28日、全国の裁判所が作成する判決や決定などの裁判関係文書で裁判官や書記官が自身の旧姓を使用することを認めると発表した。9月から容認する方針で、7月に全国の裁判所に通達する。

 最高裁によると裁判所では2001年から内部の事務文書で旧姓使用を認めていたが、裁判関係文書は「作成権限を明確にする必要がある」として裁判官らに戸籍姓以外の使用を認めていなかった。』

(2017年6月29日 毎日新聞)

 

最高裁は、裁判官や書記官が判決や決定などの文書で旧姓を使うことを認めるのだそうだ。

その結論に異議はないが、正直な感想を言えば「なにをいまさら」である。

 

 そんなことより、いいかげん「夏期休廷」をやめるべきである。

「夏期休廷」については、2015年7月2日のブログNo.127に書いた。

 

 裁判官は7月中旬から8月にかけて3週間の夏休みをとる。

 法的根拠はない。

 慣習である。

 正確に言うと「悪しき」慣習である。

 裁判官が休むのに合わせて、担当の書記官も休暇を取る。

 当然、その裁判官の担当事件の進行は「夏期休廷」の間は止まってしまう。

 

 そうするとどうなるか?

 例として、朝守が現在受任している事件の期日の間隔を示そう(一部だけど)。

 家事調停 6月2日8月18日(77日間)

 民事調停 6月6日9月1日(87日間)

家事調停 6月29日9月7日(70日間)

 

 訴訟や調停の期日は、1か月から1か月半に1回開かれるのが「ふつう」である。

 上にあげた例は、3つとも2か月以上間が空いている。

2つめの事件にいたっては、3か月近く待たされることになる。

 「異常」である。

 

 朝守は、夏期休廷について依頼人に説明することにしている。

夏期休廷について説明したときの依頼人の反応はつぎのとおり。

『えっ、3週間も!』

『そんなに休まはるんですか?』

『う~ん、つぎは9月かぁ』

 『・・・』(苦笑い)

 一般の人々の反応は「あきれてものが言えない」である。

 

 毎年、同じことが繰り返されている。

 

 まことに、利用しにくい裁判所である。