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UTMFサポート(中編) ☆ あさもりのりひこ No.660

2019年4月26日(金)、UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)が開催された。

 

4月26日(金)、民宿を出て、大池公園まで歩く。

空は曇っていて、肌寒い。

天気予報は外れた。

 

8時30分、富士急バスで大池公園から「富士山こどもの国」に移動する。

10時前に「富士山こどもの国」に着く。

風が吹いている。

時折、雨が吹き付ける。

霧が立ちこめている。

スタート地点のゲートが霧で霞んでいる。

寒い。

豚汁というか粕汁のような具沢山の野菜汁を食べて暖を取る。

 

2400人を超えるランナーがスタート地点に集結している。

日本で唯一ウルトラトレイルワールドツアー(UTWT)の認定を受けている世界大会だけのことはある(認定を受けているのは21レース)。

規模が大きい。

実行委員長の鏑木毅さんの挨拶があり、実行副委員長の福田六花(りっか)さんの演奏がある。

福田さんは、トレイルランナーで、ミュージシャンで、医師である。

 

カウントダウンが始まり、号砲が鳴って、午前12時UTMFがスタートした!

サポートする女性ランナーがスタートするのを見送る。

彼女が無事にゴールすることを祈る。

 

ランナーたちが次々と出発していくゲートの下で、Solomonの赤いカウベルを鳴らしながら応援している男性がいる。

4月にウルトラトレイルワールドツアーのクロアチアの大会で優勝した大瀬和文さんだ。

ウルトラトレイルワールドツアーの大会で優勝した日本人は大瀬さんただひとりである。

 

バス乗り場に移動して、大池公園に戻るバスに乗る。

午前12時30分にバスが出る。

〆切後にチケットを買ったバスであるが、空いている。

車内で、エナジーバーを囓る。

 

午後2時前に大池公園に着く。

大池公園からJR河口湖駅までバスで移動する。

JR河口湖駅から歩いて、トヨタレンタカー富士河口湖店へ行く。

プリウスαを借りる。

 

プリウスαに乗って宿に戻る。

サポートするランナーのための食糧を詰め込んだバッグ、着替えやマットなどが入ったバッグ、サポーターのレインウエアなどを入れたバッグ、車からサポートエリアまで食糧を運ぶバッグ、自分の小物を入れたバッグなどをプリウスαに積み込む。

 

UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)のエイド等はつぎのとおりである。

 

START 富士山こどもの国

W 粟倉(16㎞ ここは給水のみ)

A1 富士宮(23㎞ AはAIDのこと)

A2 麓(51㎞)

A3 本栖湖(66㎞)

A4 精進湖民宿村(78㎞)

A5 勝山(95㎞)

A6 忍野(114㎞)

A7 山中湖きらら(127㎞)

A8 二十曲峠(140㎞)

A9 富士吉田(154㎞)

FINISH 大池公園(165㎞)

 

このうちサポートが許されるのは

A2 麓(51㎞)

A4 精進湖民宿村(78㎞)

A5 勝山(95㎞)

A7 山中湖きらら(127㎞)

A9 富士吉田(154㎞)

以上5か所である。

 

必要な荷物をプリウスαに積み込むと、A2麓に向けて出発する。

宿から1時間弱、午後5時30分ころA2麓に着く。

予定では、我がランナーがA2麓に着くのは午後8時くらい。

なんでそんなに早くA2麓に行ったのかというと、出場者数が約2400人だからである。

 

昨年まで、UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)とSTY(シズオカ・ツー・ヤマナシ)の2種類があった。

UTMFは165㎞、STYは95㎞。

昨年、UTMFは1480人が出走、STYは994人が出走した。

今年はSTYがなくなって、その代わりUTMFが2400人になった。

1480人でも世界に例を見ない人数であるが、それが単一コースで2400人!

コースもエイドも駐車場もサポートエリアも大混雑が予想された。

ましてA2麓は最初のサポートエリアである。

スタートして51㎞で、トップグループ以外はまだ差ができていない。

駐車場やサポートエリアに入れなくてサポートできないと悔しいので、早めに(すごく早めに)移動したのであった。

 

寒くなると思ったので、防寒対策をとった。

下半身は、ランニング用のタイツを履いて、スポーツウエアを履いて、その上からレインウエアを履いた。

上半身は、ティーシャツを着て、厚めのスウェットシャツを着て、レインウエアを着た。

長袖のダウンジャケットも持っていたが、A2麓に着いたときはそれほど寒くなかったので、車に置いておいた。

 

A2麓の駐車場は込んではいたものの、すんなりと車を置くことができた。

サポートエリアも込んではいたものの、すんなりと場所を確保することができた。

少し拍子抜けである。

 

小雨が降り続いている。

レジャーシ-トを敷いて荷物を載せ、上からもう1枚シートを掛けて、さらに雨傘を立てかけて、荷物が濡れないようにする。

近くにSolomonのサポートチームがいて、大瀬和文さんも待機している。

やがて、トップのランナーがA2麓に到着したことがアナウンスされ、ほどなくサポートエリアに現れる。

フランスのグザビエ・テベナール選手と中国のリャン・ジン選手である。

女子は中国のシャン・フージャオ選手がトップで入ってきた。

 

予定の午後8時を過ぎてもサポートするランナーは現れない。

寒くなってきたので、車からダウンジャケットを取ってきて、レインウエアの下に着る。

ネックウォーマーも着ける。

昨日買ったニット帽も被る。

それでも寒い。

暗くなったので、ヘッドライトも装着する。

サポートエリアの端っこで富士宮やきそばを売っているので買って喰った。

寒さで、焼きそばを喰う割り箸が震える。

 

午後9時になり、10時を過ぎてもサポートするランナーは来ない。

これは、体調不良か、転倒か、何か事故があったのではないかと心配になってくる。

立ちっぱなしなので、足が疲れてきて、ときどき膝を折ってしゃがみ込んで耐える。

 

待つこと5時間半、午後11時を過ぎたときに、サポートするランナーがやっと現れた。

途中、すごい「渋滞」だったということで、本人は元気である。

彼女を小さな折り畳み椅子に座らせて、バスタオルを肩に掛ける。

ゴミを取り出して、補給食を入れ替える。

オーガニックスポーツドリンクと甘酒を補充する。

その場で食べる食糧を手渡す。

はじめてのサポートで手際が悪い。

彼女は20分ほどサポートエリアにいて、再びトレイルに戻っていった。

 

彼女の息子と朝守も荷物を撤収して、車に戻る。

2400人のランナーのうちトップグループを除いた大部分のランナーが細いトレイルに殺到したので、大渋滞が発生し、ノロノロとしか進まなかったのだ。

おかげで、予定時間を3時間オーバーした。

予定の時間は、制限時間の3時間前にゴールする計算で組んである。

ということは、このままでは制限時間に間に合わない可能性がある。

心配である。

 

真夜中、富士山麓の樹海を宿に向かってプリウスαを運転する。

濃霧で前がよく見えない。

曲がる角を見落として、草むらに乗り入れたりもした。

樹海を抜けると、霧も薄くなって、運転しやすくなった。

途中のコンビニエンスストアで夜食を買う。

午前0時30分ころ宿に辿り着いた。

宿の部屋で夜食を喰って、2時間ほど仮眠する。

 

午前3時ころ宿を出て、A4精進湖民宿村へ向かう。

40分くらいでA4精進湖民宿村に着く。

 

夜明けで、富士山が綺麗に見える。