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朝守がレースに出始めた6年前は、まだ薄底の靴が主流であった。
その後、厚底の靴が主流になった。
エウリド・キプチョゲが厚底靴でフルマラソンの世界新記録を出した。
設楽悠太、大迫傑が厚底靴でフルマラソンの日本新記録を出した。
キプチョゲは、未公認ながら、厚底靴でフルマラソンを走って2時間を切った。
今年の箱根駅伝では、厚底靴を履いたランナーが次々と区間新記録を出していった。
世界陸連は、靴底の厚さを4㎝まで認めることとして、現状を容認した。
そのうち、靴の踵にエンジンを搭載して、靴が人間の足を運ぶようになるのではないかと妄想してしまう。
そういえば、こんな話しを思い出した。
ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話「赤い靴」である。
主人公の女の子の名前はカーレン。
カーレンは、育ててもらっている老婦人に赤い靴を買ってもらう。
カーレンは、赤い靴を大変気に入って、教会の礼拝に行くときも赤い靴を履いて行ってしまう。
あるとき、カーレンは舞踏会に赤い靴を履いて出かけるが、赤い靴は勝手に踊り出して、カーレンの意思とは関係なく、町から森へと踊り続ける。
カーレンが赤い靴を脱ごうとしても、靴は足に張り付いたように動かない。
畑を越え、野を越え、昼も夜もカーレンは踊り続ける。
カーレンは、首切り役人に頼んで、自分の足を赤い靴といっしょに切り落としてもらう。
それでも、赤い靴は、切り落とされた足をつけたまま踊りながら森の奥に消えて行ってしまう。
いま、流行の厚底靴は赤色ではなく桃色(最新型は緑色)である。
桃色(緑色)の靴を履いた足を切り落としても、桃色(緑色)の靴は切り落とされた足をつけたまま走り続けるのだろうか。